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エンジニアになる人がマシュマロチャレンジから学ぶべきこと

エンジニアになる人がマシュマロチャレンジから学ぶべきこと エンジニア
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どうも!初めましての方は初めまして、初心者のWebサイト勉強のとみーです!

マシュマロチャレンジを終えたら、高さを測定して優勝グループを表彰します。

勝ち負けに一喜一憂するのもマシュマロチャレンジの楽しみではありますが、最も重要なのはどれくらい高く積み上げられたかどうかではなく、チームプロジェクトとしてうまく運営できたかどうかです。

とみー
とみー

そのため、きちんと振り返りを行いましょう。

今回は、世界中のマシュマロチャレンジの結果を元に、

  • マシュマロチャレンジ実施後の振り返り
  • 結果から得られる教訓
  • エンジニアとしての更なる考察とそこからわかる必要な能力

の3点をご紹介したいと思います!

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マシュマロタワーは崩れずに自立しましたか?

マシュマロタワーは崩れずに自立しましたか?

18分の制限時間が終わった後、みなさんのマシュマロタワーは支えなしに自立したでしょうか?

とみー
とみー

「問題なく立ったよー」という方はおめでとうございます!

マシュマロチャレンジは、マシュマロを頂点に乗せた構造をスパゲッティで作りできるだけ高くするという非常にシンプルな課題ですが、

支えなしに自立させなければならない

という条件が意外に難しく、自立する構造を完成させられないグループは実は少なくありません。

マシュマロタワーの崩壊が意味すること

マシュマロタワーが崩れてしまった場合、当然チャレンジは失敗です。

それでは、これをエンジニアのプロジェクトという文脈に置き換えて考えるとどうなるでしょうか?

ルールは絶対に守らなければならない

「支えなしに自立させなければならない」はマシュマロチャレンジのルール、つまり絶対に達成しなければならないことです。

結果の良し悪しによらず、最低限達成することが当たり前とされる部分です。

とみー
とみー

言うなれば、クライアントが「これだけは絶対に譲れない」と強く主張している要求です。

したがって、自立するマシュマロタワーを作れなかったということは、

クライアントが最低条件として求めたものを実現することができなかった

ことを意味します。

ルールを破ることはクライアントの要求を無視すること

わかりやすい例を挙げるとすれば、「ゲームのアプリを作りたいんだけど、絶対に iOS では動かせるようにしたい」というクライアントに対し、Android でしか動かないアプリを作ってしまうようなものです。

とみー
とみー

結果として良いものが作れたとしても、それがクライアントの要望を満たしていなければそのプロジェクトは失敗なのです。

それでは、マシュマロタワーが崩れてしまったグループには何が欠けていたのでしょう?

自立するマシュマロタワーを作れなかったグループの問題点

マシュマロタワーが崩れてしまったグループに欠けていたものは、

  1. 限られた時間の中で重要度の高いものから手を付けていく力
  2. 隠れた条件への意識・配慮

です。

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限られた時間の中で重要度の高いものから手を付けていく力の大切さ

重要度の高いものから手を付けていく

自立できないマシュマロタワーを作るグループの多くは

できるだけ高い構造を作る

ことを目指すあまり、「自立させなければならない」という条件を疎かにしてしまいます。

つまり、優先順位を次のようにしてしまうのです。

  1. 構造を高くすること(できる範囲で目指すべきこと
  2. 自立させること(絶対やらなければいけないこと

しかし、ここまでの話を踏まえると、本来次のようにしなければならないことは明らかですよね。

  1. 自立させること(絶対やらなければいけないこと
  2. 構造を高くすること(できる範囲で目指すべきこと
とみー
とみー

極端な話、自立さえしていれば課題としてはクリアであり、高さはあくまで「できる限り」高くすれば良いことがポイントです。

1人で落ち着いて考えればわかる当たり前のことでも、

  • 限られた時間の中で
  • 各メンバーが自分の考えを思い思いに述べ
  • 話がどんどん展開していく

グループ形式のプロジェクトでは優先順位の付け方に関する判断力が鈍り、その「当たり前」に気付きにくくなってしまうのです。

勝手な憶測と隠れた条件への意識不足は大きなリスクを生む

勝手な憶測と隠れた条件への意識不足は大きなリスクを生む

マシュマロタワーが崩壊する最大の要因は、マシュマロの重みです。

少し力を入れただけでも簡単に折れて砕けてしまうスパゲッティにとって、マシュマロはみなさんの想像する何倍も重いです。にもかかわらず、

できるだけ高い構造を作る

ことに意識を集中し、マシュマロは頂点に乗せるのだから1番最後で良いと無意識に判断してしまい、

マシュマロの重みを支えられる構造を作る

という隠れた条件を見逃してしまうのです。

ここから学べるのは、

  • マシュマロはそんなに重くないだろう
  • この道具はこう動くはずだ

といった、自分に都合の良い仮定・憶測のもとに行動することには大きなリスクが伴うということです。

とみー
とみー

落ち着いて考えてみると、タワーの崩壊は予測不能のアクシデントではなく、前もって知り、対策することのできるものですよね。

どんなプロジェクトにもマシュマロのような隠れた条件が存在

今回はマシュマロでしたが、どんなプロジェクトにもマシュマロのような隠れた条件が存在します。

何が使えるかなどを含めて自分の置かれている状況をきちんと把握する冷静さがなければ、思わぬ部分でプロジェクトの進行が妨げられてしまうのです。

仕事に優先順位を付けるタスク管理術を学ぶのにおすすめなのが、こちらの本です。

漫画で書かれているため非常に読みやすく、仕事を細分化してやるべきことを明確にする方法がシンプルにまとめられています。チームプロジェクトに特化した内容ではありませんが、やることが次々に増えて手に負えなくなるのを避けるためのノウハウは、チームプロジェクト以外でも大いに役立つはずです。

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マシュマロチャレンジの意外な結末と繰り返し試作する大切さ

マシュマロチャレンジの意外な結末と繰り返し試作する大切さ

マシュマロチャレンジは、これまでに世界中の幅広い世代・職業の人によって行われています。

気軽に挑戦できるため公式の記録といったものはありませんが、過去に技術者でもあり講演家でもある Tom Wujec という人が様々なグループのマシュマロチャレンジの結果を分析したデータが残っています。

とみー
とみー

これがなかなか興味深いので、少し考察していきましょう!

マシュマロチャレンジで最も悪い成績を出したグループ

マシュマロチャレンジにおいて最も成績が悪かったのは、ビジネススクールに通う学生のグループでした。

マシュマロチャレンジで最も成績が悪かったのはビジネススクールの学生

ビジネス専攻の学生はまず最善策が何かを考え、正しいと思われる方針を1つに絞り込んでから実行していく傾向にあります。

とみー
とみー

つまり、どのような構造を作るかを決めるのに制限時間の多くを費やします。

複数の経営戦略を同時に実行することはできないため、動き出す前にリスクの少ないものを取捨選択していくのは非常に理にかなっているように感じますよね。

しかし、事前にすべての事情を考慮し、完璧な計画・方針を決定することは現実的に不可能です。

事前にすべての事情を考慮し、完璧な計画・方針を決定することは現実的に不可能

一見良さげな計画であったとしても、「想定外のマシュマロの重さ」のように思いがけない要素があればたちまち立ち行かなくなってしまい、そうなると「方針を1つに絞り込んだ」せいで取り返しもつかなくなってしまうのです。

マシュマロチャレンジで意外にも良い成績を出したグループ

一方で、平均を大きく上回る結果を出したのは驚くべきことに幼稚園児のグループでした。

もちろん幼稚園児にはプロジェクトの運営経験や経営者としての経験はまったくありませんし、グループ内で考えをまとめて計画を立て、それを実行するという能力も当然大人には勝てないでしょう。

にもかかわらず好成績を残せたのは、彼らが

何度も構造を作り、出来上がった構造から何がうまくいって何がうまくいかなかったかを学びながら、繰り返し構造を改善していった

からです。

幼稚園児の反復的プロセス

時間ギリギリまで構造を練り、制限時間の最後になってようやくマシュマロを載せようとするビジネススクールの学生とは異なり、試作品が出来上がるたびにマシュマロを頂点に置き、支えなしで倒れないかをチェックしていたのです。

そのおかげでマシュマロが意外に重く、その重みを支えられる構造が必要であることを1回目の試作品を作り終えた段階で気付くことができています。

ビジネススクールの学生グループと幼稚園児グループの違いから考察できること

2つのグループを比較してわかることは、

繰り返し試作する大切さ

です。

別の見方をすると、

完璧な計画を立ててそれを元に行動するのではなく、行動しながら計画を修正し、改善を繰り返しながら目標に少しずつ近づいていく

という姿勢が重要だとも言えるでしょう。

所詮マシュマロチャレンジの結果なんだから実際のプロジェクトに関連させるなんて大袈裟な…

と思う方がいるかもしれませんが、これはよく言われる PDCA サイクルに他なりませんし、開発期間を短縮するために試作品作成を繰り返しながら質を高めていくアジャイル開発という開発手法にも取り入れられている重要な考え方です。

PDCAサイクルとアジャイル開発

むしろ、たったこれだけの取り組み方の違いで10年以上も長く生きている学生が幼稚園児に負けてしまうと考えれば、決して侮れないことがわかるはずです。

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エンジニアはさらに高いマシュマロタワーを作らなければならない

ここまでビジネススクールの学生と幼稚園児の結果について考察してきましたが、異なる職業別の結果を見るとさらに興味深い事実が明らかになります。

マシュマロチャレンジ結果
Tom Wujec による TED Talks(2010年4月) を元に作成

マシュマロチャレンジで最も良い成績を出すのは当然エンジニア

先ほど見た通り、幼稚園児が平均よりも良い成績を残せたのは「繰り返し試作品を作り改良していく」という姿勢のおかげです。

とみー
とみー

しかし、実際のプロジェクトでは取り組みの姿勢が良ければそれで十分かと言われれば、当然そうではありませんね。

建築家・エンジニアグループが最も高いマシュマロタワーを作れたのは、彼らが安定で強い幾何学構造に関する専門的な知識を持っていたからです。最後に飛び抜けた結果を残すためには、やはり

理論に裏打ちされた知識や長年の経験で培われた勘や経験知

が欠かせません。

とみー
とみー

専門的な知識やスキルがなければ、結局は「そこそこ」で終わってしまうのです。

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プロジェクトマネージャーの存在は大きい

プロジェクトマネージャーの重要性

「CEO」と「CEO+プロジェクトマネージャー」の結果を見比べると、プロジェクトマネージャーがいる方が良い成績を残していることがわかります。

それでは、プロジェクトマネージャーとはいったい何をする人でしょうか?

細かく言葉を使い分けるとプロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーなど紛らわしい言葉が出てきて混乱してしまうので、ここでは簡単に

メンバー同士の話を整理したり認識の一致を確認したりしながらプロジェクトをまとめあげ、グループの舵取りを行う人

という意味で捉えましょう。

このような方法でプロジェクトをまとめ上げ、円滑な進行をサポートする力ファシリテーションと呼ばれます。

とみー
とみー

2つのグループの結果からわかるように、ファシリテーションを持つ人の存在はプロジェクトの成功・進捗に大きな影響をもたらすのです。

ファシリテーションの根底には、メンバー全員をまとめられるだけのリーダーシップが必要です。意見を引き出すにもまとめるにもそれなりの資質が問われますし、メンバーの意見をまとめることはグループを「自分の考える」方向に持っていこうとすることではないため、上手いコミュニケーション方法も合わせて身につけなければなりません。

この本では、ファシリテーションの担い手に必要な技術が図や例を通して体系的にまとめられており、単なるハウツー本ではなく名前の通り「教科書」として非常に得られるものが多い内容となっています。

リーダー格の役職につかずとも、ケースバイケースでリーダシップを発揮できるのは大きな戦力になるため、エンジニアになる前であっても一読の価値ありです。

まとめ

今回は、マシュマロチャレンジ後に振り返っておきたい内容を、エンジニアとしての考察に特に焦点を当ててご紹介しました。

とみー
とみー

幼稚園児でもできる考え方が大人になるとできなくなるというのはなかなか考えさせられますね。

マシュマロチャレンジから分かるエンジニアとして重要なもの
  • やるべきことに適切な優先順位を付けるタスク管理能力
    • 「やらなければいけないこと」と「目指すべきこと」は違う
  • 勝手な憶測を立てずに状況を適切に分析する冷静さ
    • プロジェクトの「マシュマロ」をきちんと理解する
  • 試作を繰り返して良いものを作っていく反復的な姿勢
    • 唯一の完璧な答えを探し、それを目指しても結果は付いてこない
  • 確かな専門的知識
    • 当然専門的知識がある方が強い
  • プロジェクト運営を円滑にするファシリテーション
    • 経営・管理・組織力はプロジェクトでも影響力大
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